「一目惚れ」な音楽。
ココロをギュッと抱きしめるような音。
音楽との出会いで最高の瞬間。
出逢えた喜びと幸福感に
音を止める、ボタンの存在を忘れてしまうような。
でも、忘れているんじゃなく、ただ、もっと聴きたいんだ。
「Last Dance」
これは「5分半」夢見れる、「最終ソング」。
こんなにシンプルなのに、いやシンプルだからこそ、だろうか。
たとえ、どんなに構えていたとしても、無抵抗に
俺のココロに染み込んでいく、「あのメロディー」。
なんでだろう、この曲はこのメロディーだけで
肌がじわっとザワメキ、涙腺が弱くなってしまう。
この曲はホント一生付き合う音なんだろうなぁ。
AIRこと車谷浩司はBAKU時代にモニターや雑誌越しに知った。
あの頃、「ON AND ON」という名曲を生み出している。
メディア的に露出が多かった谷口宗一に比べて
BAKUの解散後、殆ど何をしているかは知らなかったけど、
ある時、偶然にも耳に残る、美しいメロディーを鳴らす、
ちょっと「変わった」2人組のバンドをテレビで観た。
「スパイラルライフ」
「お互い、仲が悪い」と言って笑ってる会話は今でも覚えているし、
その後、彼らの音楽が気になってCDを探し始めた時に
このバンドが既に解散した事を知っても、
あの話が頭に残っていたので驚きはなかった。
石田小吉、車谷浩司の2人。
その昔、ロバ耳さんに
「スパイラルライフ、良いですね」と俺が言った時、
「彼らはフリッパーズをやりたかったんだよ」っていう言葉。
今はなるほど、と思います。
「Usual tone of voice」
この作品が今に至る
「AIR」車谷浩司の音楽と俺の出会いなのです。
「Kids Are Alright」のようなアグレッシヴな
「No more Dolly」などの彼個人の倫理観を語った曲も好きですが、
このアルバムでの「深淵に鳴るロック」もたまりません。
今度はどんな音を聴かせてくれるのでしょう。
俺はAIRを待ち続けます。