曽我部恵一バンド "LIVE"
昨日のNHK、セットチェンジを自ら静かに行う、 曽我部さんの姿を見ていて思った。 曽我部さんはロック・スターだ。 自分にとって。 何度か、ステージからフロアに降り近くで見たけど、 曽我部さん、自分と同じくらいの身長なんだね。 今日、仕事中にモノの価値観とかの話題になって、 例えば、「かっこいい」ってのにもいろいろある、とか。 それは、 外見、例えば、見た目のものから。 それは、 内面の、例えば、生き様とか。 自分が「かっこいい」って思うのって、 やっぱり、そのヒトの姿勢とかなんだよね。 だから、 サンボマスターの山口君やエルレガーデンの細美さんが ステージからフロアに向かって語りかける内容とか。 「カッコええ!!」 こころからそう思う。 もちろん、それは自分自身の思いであって。 ヒトが10人いたら、 その人の数だけの「カッコええ!!」があっていい。 誰かが「カッコええ!!」と言ったからって、 誰かが「寒い」って言ったからって。 自分が"有能な天才"に数える、 あのヒトはこう歌った、"僕として僕は行く" そういうことなんだろうと、思っているんだ。 ************** どんだけ、無精髭はやしてw、 ちょっとガタイが横に大きくなってきても 曽我部さんがロックを歌う姿は、 「カッコええ」のだ。 曽我部恵一バンドのライブアルバム、"LIVE"は そんなカッコいい「曽我部恵一バンド」を耳で感じる事が出来る。 当初はどんな曲順だったか忘れてしまったけど、 "世界のニュース"と"Fire Engine"が 選曲から外れたのは以前も触れた。 "世界のニュース"は大好きな曲なので、正直驚いたんだけど、 代わりに採用された、この1曲目を聴いて納得。 "ジュークボックス・ブルース"を。 フロア内の話し声、開演前のざわめきに、 どこにでもある、音の風景。 遠くから聴こえてくる、 歌声。 "あぁ〜 神様、オレのこのジュークボックスに" 徐々にその歌声の主に気付き始めたのかなw 徐々に伝染するように手拍子が起こる。 その声の主、曽我部さんは きっとフロア後方からでも現れたんじゃないのかな。 ようやくマイク、ステージに。 歌声が、フロアとステージ、溢れる歌声はとても楽しそう。 そう、楽しいんだ。 可愛らしい"詩"とは打って変わってロックチューン、 "ハルコRock" その厚みのあるサウンドがここでも聴く事が出来る。 この"LIVE"の良さは、 曽我部恵一バンドのライブ感をそのまま詰め込んだ、 まさに、そんな感じだろう。 "ハルコRock"はCDでは2曲目に収録されているけど、 実際のライブでも早めに披露される事が多い。 ~愛されたい 愛されたい 愛されたい~ その無邪気な子供心をロックに乗せて。 愛されたい。 実はこれは曽我部さんの言葉でもあるのかな、って思う。 ハルコちゃんに、自分の愛する子供に~愛されたい~。 その人を「愛する」ってことは、 その人からも「愛されたい」ってこと。 ライブ中のMC、 いろんなアーティストのMCがあるけど、 曽我部さんのMCは曲のイントロダクションだったり。 きみの愛だけがぼくの♥をこわす 「ある日、エンケンさん家に遊びに行った・・・」というMCは、 "きみの愛だけがぼくの♥をこわす"が生まれたキッカケを語る。 曽我部さんの、曽我部さんらしい質問に、エンケンさんの答え。 ほんの一言だけど、 スゴい、説得力がある。 それで、この曲を作ってしまうんだから。 エンケンさんの言葉、曽我部さんの言葉。 シンプルだけど、想いが詰まっているなぁ。 ~白い月が出ているような気持ちで聴いてください~ 冒頭のイントロでフロアに語りかける。 実は、この音源のライブ、自分はその場にいたような。 もちろん、あれだけたくさんライブをやってたわけだから、 違うかもしれないけど。 この言葉を聴いたんですよね、 でも確か月が見えない場所だったんですw。 たのしいなぁ。なんかいろいろ思い出すね。 "浜辺" このムードたっぷりのスローテンポ。 横のリズムに揺られながら。 それは波のリズム? ~夜をこえて~ コーラスはバンドとフロアのみんな。 それが大きくなればなるほど、 そのリズムのゆったり感がたまらない。 曽我部さん、「どう?」 上野さん、「そう」 曽我部さん、「恋してるんでしょっ?」 ギターの上野さんに語りかける。 上野さん思わず、「そう」 「真夜中に目が覚めて・・・」という言葉 この言葉の前にギターから聴こえる音色、 そして曽我部さんの「真夜中に・・・」 魔法の時間に今日も逢えた、そんな嬉しい予感。 その口笛は "テレフォン・ラブ"の合図 編集プレイリストを作る時、 やはり外せない、この「恋の曲」。 実は、ライブの音を聴かせてあげたいな、っていうのが本音。 ライブでのこの曲は気持ちのいい、アップテンポなナンバーに。 ディスコ調のリズムは この曲に潜んでいた魅力をさらに引き出して。 「真夜中にあの子と電話したくなる」 そんな、いつになっても変わらない想い。 「知らなくったっていいんだよっ」 「ヘタだっていいんだよ」 このフロアの雰囲気がもう、大好き。 何度も、何度も、何度もライブで聴いたけど、 また聴きたいって思うんだ。 また歌いたいって。 ライブ音源でここまでワクワクするなんて。 この"LIVE"の最大の魅力。 曽我部恵一バンドのLIVEがそのまま入っているんだ。 "テレフォン・ラブ" この曲がみんなに、この幸せなLIVEが伝わりやすいんじゃないかな。 「絶対に治らない、そう、病気のハナシ、例の例の・・・・」 "Love-Sick" とても好きな詩。 ~イヤなこととか 気にしないなんて ゆったりとした、レゲエ調のリズムとそれを際立たせる演奏。 Love-Sickという雰囲気がそこには聴こえる。 そうなんだよね、最近、この曲がスゴく好きなんだ。 ~We are always LOVE-SICK~ 「聴いてくださいっ!! " 瞬間と永遠のブルース"」 この曲は「しわせな時間」の終わりが 近づいているのを教えてくれる、そんな終盤の曲。 また詩がいいなぁ。 サッパリとしたリズムには軽快さも。 サックスが、もう色っぽい。 このアレンジは 「4人編成」の曽我部恵一バンドでは聴けないんだよね。 自分も2回くらい、"LIVE"版のアレンジで聴いた事はあるんだけど、 まぁ、どっちも味があるよねw 「ワンッ、ツー!!」 さぁ、もう飛び跳ねるしかないじゃん。 "Stars" お別れのロック。 う〜ん、なんだか、今、 ウルウルきてしまった。(゜дÅ)ホロリ これまで行った曽我部さんの、 曽我部恵一バンドのライブを思い出して。 この前のNHKだったり、その前の川越だったり。 あのLIQUIDROOMの「魔法の空気」も。 全て覚えているよ、その時の雰囲気を。 自分の記憶の引き出しってのがあるなら、 いつだって手前に入れてあるんだ。 時には周りの反応の無さにガッカリきたり。 でも、どんな時でも 彼らの音楽は幸せな気分にさせてくれる。 "おとなになんかならないで" まるでエンドクレジットを見ているような気持ちで聴いています。 4月13日、 今年の自分にとってあの日が とても重要な日だったのかもしれないなぁ。 いやいや、これからにとっても。 代々木体育館のあの日が終わって、 今年はもう終わったなんて思っていたけど。 バカだな。。。 ほら、ここにいるじゃないか。 曽我部恵一は自分にとっての ロックスターであり、ヒーローだ。 「状況が裂いた部屋」から音を鳴らした、あの人。 「matsuri studio」から練り上げてやってくる、あの人。 優しさと鋭い眼差しで、再び、「Dusty Road」を歩く、あの人。 そして。。。 有能な天才を思い出していたんだよ。 あっ! やっぱり 四人 必要だったねw
by nishi9ra
| 2005-12-16 23:18
| この作品、レビュー
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